基本概念
WindowsとWSLの関係
「どこで何を動かすのか」を最初に整理しておきます。
環境構築で最も混乱しやすいのは、いま自分がWindowsとWSLのどちらにいるのかが分からなくなることです。先に全体の関係を押さえておきます。
2つの場所を使い分ける
| Windows側 | WSL(Ubuntu)側 | |
|---|---|---|
| 何か | ふだんのWindows | Windowsの中で動くLinux |
| ターミナル | PowerShell、コマンドプロンプト | Ubuntu(Bash) |
| ここで動かすもの | VS Code、ブラウザ、wsl コマンド | Git、Claude Code、Node.js、プロジェクトのファイル |
| 見分け方 | PS C:\Users\名前> と表示される | 名前@PC名:~$ と表示される |
プロンプト(入力行の先頭)を見れば、どちらにいるか分かります。
PS C:\Users\taro> ← Windows側(PowerShell)
taro@laptop:~$ ← WSL(Ubuntu)側
各ツールのつながり
- WSL がLinuxの作業場を用意します。
- Git と Claude Code は、その作業場(Ubuntu)の中にインストールします。
- VS Code はWindowsにインストールし、「WSL」拡張機能でUbuntuにつなぎます。つなぐと、VS Codeの画面はWindows上にありながら、編集するファイルも、ターミナルも、拡張機能の多くもWSL側で動きます。
- Claude Code は、VS Codeの中のターミナルや専用パネルから使えます。
プロジェクトのファイルはWSL側に置く
プロジェクトは、WSL側のホームフォルダ(~)の下に置きます。たとえば ~/projects/my-app のようにします。
Windows側のフォルダ(/mnt/c/... として見えます)にも置けますが、一般にファイルの読み書きが遅くなります。さらに、WindowsとLinuxでは改行コードの扱いが違うため、Gitが「大量のファイルが変更された」と表示する原因にもなります。
開発するプロジェクトは ~/projects/ など、WSL側のフォルダに置いてください。C:\Users\... の下に置くのは避けます。
WindowsからWSLのファイルを見る
WSL側のファイルをWindowsのエクスプローラーで開くには、Ubuntuで次を実行します。
explorer.exe .
エクスプローラーのアドレス欄に \\wsl$\Ubuntu\home\ユーザー名 と入力しても開けます。
WSL側のファイルは、Windowsのエクスプローラーで開いて中を眺めたり、コピーしたりするのは問題ありません。ただし、ファイルの削除や名前の変更は、ターミナルやVS Codeから行うほうが安全です。
用語のまとめ
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| WSL | Windows Subsystem for Linux。WindowsでLinuxを動かす仕組み |
| Ubuntu | WSLにインストールするLinuxの種類(ディストリビューション)。最も一般的です |
| ターミナル | コマンドを入力して操作する画面 |
ホームフォルダ(~) | ユーザーごとの作業用フォルダ。/home/ユーザー名 のことです |
次のページから、実際に環境を作っていきます。